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ワインドアップからセットへの移行ボーク - 家主

2021/02/10 (Wed) 17:55:43

試合の中でひとつ興味深いボークがありましたのでシェアします。
明らかにボークだったのですがとられなかったものについてです。

【場面】
1アウト2・3塁(だったと思います)、投手は両足を投手板の
上に乗せ、ランナーを確認したのち、セットポジションに移行
しました。その際、軸足を外さず、投手板上で踏みかえただけ
でした。

【野球規則5.07(a)(1)】
投手は、打者に面して立ち、その軸足は投手板に触れて置き、
他の足の置き場には制限がない。(中略)投手が軸足を投手板に
触れて置き(他の足はフリー)、ボールを両手で身体の前方に保
持すれば、ワインドアップポジションをとったものとみなさる。
【原注2】(1)項の姿勢から、投手は、①打者に投球してもよい。
②走者をアウトにしようとして塁に踏み出して送球してもよい。
③投手板を外してもよい(ボールを両手で保持した投手は、投
手板から外したら必ず両手を身体の両側に下ろさなければなら
ない。
投手板を外すときには、最初に軸足から外さなければならない。
また、前記の姿勢から、セットポジションに移ったり、ストレ
ッチをすることは許されない。違反すればボークとなる。

【解説】
ワインドアップポジションからセットポジションに移ることは
できないので、場面の場合はボークになります。両手を合わせ
てはいませんでしたが、右足と左足をそろえて投手板の上にお
いていたので、その時点から投手としての制限(私の作った造
語です)を受けるわけです。

【ワインドアップの牽制球】
ワインドアップの牽制球ですが、右投手は3塁へ左投手は1塁
へ牽制することができません。これは競技者必携の中の「アマ
チュア野球内規」に書かれてあります。とすると、2塁へは、
右投手であれば時計回り、左投手であれば反時計回りで牽制球
を投げることができないということになります。ですので、「投
球動作を起こす前」であれば、右投手であれば1塁と反時計回
りの2塁、左投手であれば3塁と時計回りの2塁へは牽制球を
投げることができます。

オンザラバーからセットポジションへの移行の際のボーク - 家主

2020/11/27 (Fri) 20:09:14

【事例】
ピッチャーが軸足をプレートにつけて、両手を体の横につけて
キャッチャーの方向を見ていました。そこから、両手を上げて
いったのですが、手を合わせる前に、またもとの状態に手を下
ろしていき、その後プレートを外しました。


主審の私は、ボークを取ったのですが、これはどこに違反して
いるのでしょうか。

【規則】
6.02にはこれに違反したらボークですよということが13項目
書かれています。残念ながら今回の事例は当てはまりません。
投球姿勢に対する規定は5.07a (2)中段に書いてありますので、
見てみましょう。

ピッチャーはセットポジションをとるに先立って、片方の手を
下におろして身体の横につけていなければならない。この姿勢
から、中断することなく、一連の動作でセットポジションをと
らなければならない。

【解説】
セットポジションをとろうとしたけれど、途中で中断してしま
ったからです。手を止めても間髪いれずプレートを外すとか牽
制をしていればボークではなかったのですが。これは両手を下
げているところから1cmくらいほんの少しだけ上げてピクっ
として下げるのも入ります。また手を上げなくても上体を起こ
してまた下げるなどの行為(サインの2度見もこの部類)も入
りますので、スムーズにセットポジションに移行しなければボ
ークになると思ってください。このボークのコールは、右ピッ
チャーであれば3塁審、左なら1塁審がコールしてください。

【おまけ】
外からはわからないのですが、セットポジションをとったあと
グローブのなかでボールをコロコロするのは、ボークなのでし
ょうかという質問をいただきました。野球規則を見ると、いっ
たん両手でボールを保持して止めたならば、完全に身体の動作
を停止して、首以外はどこを動かしてはならない、とあるので
答えはボークです。

打者の守備妨害 - 家主

2020/11/27 (Fri) 20:08:01

【事例】
ワンアウト2、3塁、左打者が初球からスクイズをしましたが
バッテリーに外され空振り失敗。しかし、捕手が捕球できずに
ボールは左打者打席のあたりをコロコロ。打者はそのコロコロ
ボールを蹴飛ばしてしまいました。3塁走者はホームインし、
2塁走者は大きくリードをとっていたため、ボールを蹴飛ばし
た時には3塁に到達し、少し本塁の方へ出て様子を見ていまし
た。キャッチャーが捕球し、落ち着いたところで審判はタイム
をかけましたが、インターフェアとはせず、ホームインを認め
ワンアウトランナー3塁、ワンストライクで再開としました。

【規則】
6.01(a)次の場合は打者または走者によるインターフェアとする
(3)無死または1死で走者3塁のとき、打者が本塁における野手
のプレイを妨げた場合。この場合、走者がアウトになるが2死
後の場合は打者がアウトになる。
※インターフェアのペナルティ
走者はアウトになりボールデッドとなる。審判員が、打者、打
者走者または走者に妨害によるアウトを宣告した場合には、他
のすべての走者は、妨害発生の瞬間にすでに占有していたと審
判員が判断する塁まで戻らなければならない。

6.03(a)次の場合、打者は反則行為でアウトになる。
(3)打者がバッターボックスの外に出るか、あるいは何らかの動
作によって本塁での捕手のプレイ及び捕手の守備または送球を
妨害した場合。しかし例外として、進塁しようとしていた走者
がアウトになった場合及び得点しようとした走者が打者の妨害
によってアウトの宣告を受けた場合は、打者はアウトにはなら
ない。

【解説】
この処置自体はなんら問題なく、妨害がなかったと審判判断し
たのであればそれはそれでいいと思います。では妨害があった
と判断した場合の処置は次のうちどれになるでしょう?

① 妨害は空振後なので、ストライクは有効。守備妨害で3塁
走者をアウト。2塁走者の3塁の到達は認め、ツーアウト3塁
ワンストライクで再開
② 妨害は空振りの後なので、ストライクは有効。守備妨害で
3塁走者をアウト。2塁走者の3塁到達は認めず、ツーアウト
ランナー2塁、ワンストライクで再開
③ 妨害した打者はアウト。各走者は投球時占有塁まで戻し、
ツーアウト2、3塁で再開
④ 妨害した打者はアウト。3塁走者のホームインと2塁走者
の3塁到達を認め、ツーアウト3塁で再開。

2塁走者は3塁に到達していますが、インターフェア発生時は
まだ3塁走者がいるため、2塁走者の占有権はまだ2塁のまま
なので3塁の占有は認められません。それを前提として、規則
6.01(a)(3)を適用して3塁走者をアウト。打者はアウトになっ
ていないので、ワンストライクを持ったまま試合再開となるの
で、正解は②になります。

【発展】
もし3塁走者がホームインしたあとにボールコロコロを蹴飛ば
した場合はでどうでしょう。この場合は、ホームインは認めら
れて、2塁走者の3塁到達を認め、打者がアウトになります。
ツーアウトランナー3塁、新しい打者がノーカウントで再開で
す。この場合の適用規則は6.03(a)(3)です。

【発展の発展】
3塁走者がホームインし、元2塁走者がホームに突っ込んでき
ている時にコロコロを蹴飛ばした場合はどうでしょう。旧3塁
走者のホームインは認められ、旧2塁走者をアウトとして打者
はそのままで、ツーアウトランナーなし、ワンストライク
で再開です。この場合の適用規則は6.01(a)(1)です。

一塁の駆け抜け - 家主

2020/11/27 (Fri) 20:06:57

【事例】
打者が3塁線にヒットを打ち、タイミングはアウトでしたが
その球をファーストが弾き、セーフになりました。走者は1
塁を走り抜けた後すぐに、反時計回りに2塁方向を見ながら
走って1塁へ戻ろうとしたところを、バックアップに入った
ライトがタッチをしました。この場合の判定は?

【規則】
野球規則5.09b(11)次の場合、走者はアウトとなる
(11)走者が1塁をオーバーランまたはオーバースライドした
後、ただちに1塁に帰塁しなかった場合。また、1塁をオー
バーランまたはオーバースライドした走者が2塁へ進もうと
する行為を示せば、触球されればアウトになる。

【解説】
先ほどの例で見てみましょう。走って戻ろうとしているので
ただちに帰塁しようとしていますから、そこは大丈夫です。
反時計回りで戻る、2塁方向を見るという行為はどうでしょ
うか。私はこの2つを両方満たす行為は、2塁へ進もうとす
る行為だと思っています。判断は審判によって異なりますの
で一概には言えませんが、打者走者は、2塁方向へ曲線を描
きながら2塁方向を見て1塁へ戻ったからです。

では、2塁へ進もうとする行為ではないと見せるにはどうす
ればいいか。簡単です。1塁へ直線か時計回りで帰ってくれ
ばいいのです。あと大切なのは小走りでもいいので、走って
戻るということです。走らないと、「ただちに」ではないで
すから。

2種類の走塁妨害 - 家主

2020/11/27 (Fri) 12:14:06

走塁妨害となるプレイはとにかくたくさんありますが、野球規則
では大きく2つに分けています。
野球規則6.01(h)
(1)走塁を妨げられた走者に対してプレイが行われている場合ま
たは打者走者が1塁に触れる前にその走塁を妨げられた場合
(2)走塁を妨げられた走者に対してプレイが行われていなかった
場合

【(1)の場合】
こちらは、ランダウンプレーの時などにベースパスを遮る行為や
打者走者が1塁に向かっている最中にベースカバーに入ろうとし
た投手とぶつかった場合などが考えられます。処置は、その場で
オブストラクションがコールされ、即ボールデッドとなります。
そして、走塁を妨げられた走者は、妨害がなかったら達したであ
ろうと審判が推測する塁まで進むことができます。また、オブス
トラクション発生時に占有していた塁から、少なくとも1つは進
塁が必ず許されるので、2・3塁のランダウンプレーで、2塁に
戻ろうとしたとき妨害があったときは、2塁に戻すのではなく、
3塁に進めます。

【(2)の場合】
こちらは色々なケースがありますので典型的な例で説明します。
走者1塁で打者はライトゴロでアウト。その間に1塁走者は2塁
を蹴って3塁へ向かう途中遊撃手と交錯して転倒。起き上がって
3塁へ向かうものの、1塁手が3塁に送球して惜しくもアウトと
なりました。1塁走者に直接プレイが行われていないので、すぐ
にボールデッドとせずに落ち着くまでプレイを流します。しかし
「オブストラクション!」のコールは必要です。そして落ち着い
たところで、妨害による不利益を取り除きます。この場合、妨害
がなければ3塁に間に合っていたと審判が判断すれば、3塁への
進塁を認めるということになります。しかし、余裕でアウトだっ
ただろうなと判断すれば、1塁走者はアウトです。転倒して2塁
へ戻った場合でも、審判が3塁は間に合わないなと思ったら、
2塁に留め置きです。

【オブストラクションのせいで塁踏み損ね】
1塁走者が、塁上にいる2塁手が邪魔で2塁を踏み損ねたらどう
なるか。残念ながら、踏み損ねはどんな場合でも許されません。
どんな状態であれ、必ず2塁を踏まなければいけないわけです。
塁はベースパスに含まれますので、走者のために空けておかなけ
ればならず、2塁手がそれを邪魔しているのであれば、当然そこ
もオブストラクションのコールが必要です。少年野球では、審判
がそこまで見ているとは思えないので、アピールプレイではない
走塁妨害は泣き寝入りがほとんどではないかと思います。3塁に
到達してボールデッドになってしまったら、踏みなおしはできま
せんので、走者はドキドキでしょうね。走塁妨害の処置のあとに
インプレーとなり、空過のアピールがあった場合は2塁踏み損ね
でアウトです。

【まとめ】
進塁の判断は審判に委ねられているので、(2)の場合のように人
によって判断が分かれるものは、処置の前に一度審判団で集まる
ほうがよいでしょう。1人だと監督とコールした審判の1対1の
対決になってしまいます。数の有利ではないですが4対1で押し
切ることもゲームの円滑な進行のために必要です。ぜひ集まりま
しょう。

走塁妨害はボークと同じでなかなかコールしにくいと思います。
しかし、コールがないと走塁妨害は成立せず、妨害されたほうは
泣き寝入りになります。ぶつかりもせず、転びもせず、ボーっと
立っている守備選手を避けるために回り道をしなければならなか
っただけでも走塁妨害ですから、少しでも妨害したなと思ったら
躊躇せずコールをしてください。

そうすることで、子どもたちの勉強にもなりますし、泣き寝入り
を防ぐことになります。審判をする時など、今日は重点的に走塁
妨害を見るぞと心に決めて試合を見ると、意外と見えてきます。
「あっ」と思ったら、思い切って「オブストラクション」です。

【おまけ】
今まで見た中で多かった走塁妨害トップ3
①守備選手が走路上に位置し、走者が回り道(特に多い)
②ボールを持たないor送球を受けようとしていないキャッチャー
が3塁線を塞ぐ
③ランダウンプレーの際ボールを持たない守備選手が走路を塞ぐ
※①の場合、ほとんどはオブストラクションは関係なくゲームが
流れていっていますので、実際は妨害の不利益を除く処置をした
回数でいうと②や③の方が多いです。

ボールインプレイのコール - 家主

2020/11/26 (Thu) 10:45:54

まずは早速野球規則から。

【野球規則】
5.01(a)
(前略)球審が”プレイ”を宣告し、試合が開始される。
5.01(b)
球審が”プレイ”を宣告すればボールインプレイとなって、規定によっ
てボールデッドとなるか、審判員が”タイム”を宣告して試合を停止し
ない限り、ボールインプレイの状態は続く

【ボールデッド後のプレイの宣告について】
当たり前のことなのですが、ボールデッドになった場合には、再びプレ
イを宣告するまでボールインプレイにはならない、ということです。

タイムのコールでボールデッドになることは説明はいらないと思います
が、規定によってボールデッドになる場合とはどんな場合でしょうか。

ファウルボールやヒットバイピッチなど、審判がタイムをかけなくても
そのコールをしただけで自動的にボールデッドになるものです。

他のケースとしては、守備妨害が発生した場合や故意落球が宣告された
場合などもそれぞれのコールによりボールデッドになります。

これらは、わざわざタイムをかけることがないため、これらのコールの
後「プレイ」を宣告するのを忘れがちです。プレイの宣告なしに試合を
再開させてしまうと、ゲーム(審判も選手も含めた全体)が他のミスと
は比べ物にならないほどのダメージを受けます。

例えば、プレイをかけずに投手が投球したのを打者が打ち、それがホー
ムランになった時に、守備側から「今のはまだプレイかかっていなかっ
たので、打ち直しでホームランじゃないよね。」と言われた場合どうで
しょう。

他のことであれば、審判の判断、と言い切れば納得していただくことは
できると思いますが、プレイをかけていないので、インプレイに戻って
いないことは明々白々なので、先ほどの例で行くとホームランは無効に
しなければ収まりはつかなくなってしまうかもしれません。

プレイの宣告はとても大事なことなのです。

【ボールインプレイ中のプレイ宣告について】
もう一つ。プレイの宣告忘れと同じか、それ以上に審判団への信頼を損
なってしまうのが、「ボールインプレイ中に、プレイを宣告すること」
です。もともとインプレイなんだから、別に宣告しても大丈夫という人
もいますが、それは大きな間違いです。

ボールインプレイだと思っていた時に、プレイと言われると、「いつタ
イムがかかっていたの?じゃあ直前のプレイは無効?ランナー戻る?説
明なし?」など、審判に対して「大丈夫なのかなぁ」と思わせることに
なります。一度そうなってしまうと、他のジャッジにも疑念を抱かせる
ことになり、適正なゲームコントロールができなくなってしまいます。
インプレー中の宣告は絶対に避けましょう。

【まとめ】
長々となりましたが、プレイはゲームコントロール上で、非常に大事な
コールです。ボールデッドからボールインプレイに戻せる人は球審以外
にはいません。フィールド全体を見渡して、キャッチャー以外は全員内
野にいるか、障害物はないか、バッターが構えているか、ピッチャーが
オンザラバーか、などインプレイにする準備ができたのを確認したのち
プレイを宣告してはじめてゲーム再開、ボールインプレイとなります。

前打者のバットが引かれていない、打者が構えていない、ピッチャーが
セットポジションに入ってしまっている、といった時にはプレイの宣告
はしてはいけません。必ず全体を見る、バッターを見る、ピッチャーを
見る、そしてプレイです。

実は球審はマスクをしているせいで、道具の置き忘れや死角など、見え
ていないことのほうが多いです。塁審のみなさんには、球審を補助する
という目で、ご協力をお願いしたいです。

ちなみにボールデッドの状態でタイムをかけるのは全く問題ありません。
「ちょっと待って!まだインプレイに戻さないで!」というコールです
ので、必要であればいつでもタイムをかけてインプレイを阻止してくだ
さい。

【おまけ】
私が見た&経験した中で、タイムをかけるのを忘れる場面トップ3!
・監督からタイムなしで選手交代が告げられるとき(特に代打の時)
・ランナーがいないときにボールが転がってボールデッドになったとき
・ボールを交換するとき

本塁でのオブストラクション - 家主

2020/11/25 (Wed) 22:12:47

【場面】
2アウト2、3塁。キャッチャーがピッチャーに返球すると同時に、
3塁ランナーがホームスチールを仕掛けてきました。キャッチャーは
それに気づき、あわてて3塁線上ベースパスをふさいでしまったまま
ボールを受け取りそのまましゃがんでブロック。そこへ3塁ランナー
が滑りこんで楽々タッチアウト。

【解説】
私が球審をしていたのですが、タイムをかけてオブストラクションを
コールし、得点を認めました。その前に、アウトとするかオブストラ
クションとするか、頭の中で行ったチェック項目をシェアしたいと思
います。

(1) キャッチャーは、ボールを持たずにベースパスをふさいでいたか。
ふさいだのは、返球が逸れたからではないか。
(2) ふさいでいたことにより、ランナーが走塁をためらったか
(3) (2)のためらいがなかったら得点の可能性が少しでもあったか。

これらのチェック項目がすべてyesだったのでオブストラクションを
コールしました。ここで、オブストラクションについて規則を見てみ
ましょう。

【適用規則】
野球規則6.01(h)(1)付記には「キャッチャーはボールを持たないで得
点しようとしているランナーの進路をふさぐ権利はない。塁線(ベー
スライン)はランナーの走路であるから、キャッチャーは、まさに送
球を捕ろうとしているか送球が直接キャッチャーに向かってきており
しかも充分近くにきていてキャッチャーがこれを受け止めるにふさわ
しい位置をしめなければならなくなったときか、すでにボールを持っ
ているときだけしか塁線上に位置することができない。」

ベースパスをふさぐタイミング、その時にボールを保持していたか否
か、否であれば送球を捕ろうと動いた結果ベースパスをふさぐことに
なったか。それらを考えて、審判判断(これが一番大事です!)で
「アウト」又は「タイム。オブストラクション」のコールをします。

審判判断ですので、一度下した判断は覆してはいけません。守備側は
納得いかないということになるでしょうが、説明を求められれば説明
をしてあげればいいと思います。説明をした上で、「納得できないと
思いますが、審判の判断による決定ですので、従ってください。」
と一言付け加えると、監督さんも引き下がりやすい状況になるのでは
ないでしょうか。

本当は、「前で待ちなさい」とキャッチャーの背中を押さないといけ
ないのですが、ホームスチールということもあり、瞬時にそれができ
ず、そこは私自身猛省しているところです。みなさんも球審をしてい
るときは、ベースパスをふさがないようキャッチャーを誘導してあげ
てくださいね。

インフィールドフライと守備妨害 - 家主

2020/11/25 (Wed) 15:37:10

【場面】
ノーアウトランナー満塁。打者は初球を打ち、3塁線上でフライに
なりました。審判団はインフィールドフライイフフェアをコールしま
した。その後、打球を取ろうとする3塁手と3塁に戻ろうとする3塁
走者が軽く接触しましたが、3塁手はファールグランドで難なく捕球
しました。

【問題】この場合の処置はどうしますか?

(1)3塁手と走者がぶつかったが、すぐにボールデッドとせず様子を見
る。フライを捕球した時点でタイムをかけ、走者はインターフェアで
アウト、打者は打ち直し。ワンアウト1,2塁で再開。

(2)3塁手と走者がぶつかったが、すぐにボールデッドとせず様子を見
る。フライを捕球した時点でタイムをかけ、走者はインターフェアで
アウト。3塁手がフライを捕球したので打者もアウト。ツーアウトラ
ンナー1,2塁で再開。

(3)3塁手と走者がぶつかったが、すぐにボールデッドとせず様子を見
る。フライを捕ったのでインターフェアはお咎めなし。打者はフライ
でアウト。ワンアウト満塁のままインプレーでゲームを継続。

【解説】
答えはどこに書いてあるかというと、実は、野球規則中、用語の定義
40 Infield Fly「インフィールドフライ」の中に書いてあります。

インフィールドフライが宣告されたときに妨害が発生した場合、打球
がフェアかファウルかが確定するまでボールインプレイの状態は続く。
打球がフェアになれば、野手の守備を妨害したランナーと、バッター
がアウトになる。打球がファウルになれば、野手の守備を妨害したラ
ンナーだけがアウトになり、その打球が捕球されたとしても、打者は
打ち直しとなる。

ということですので、答えは①です。

打撃妨害 - 家主

2020/11/25 (Wed) 12:52:11

投球を打った場合の打撃妨害の処置については大きく3つに分かれ
ますが、まず何をおいても、打撃妨害の発声の告知をしなければい
けません。ホームベースのあたりを指さし、「インターフェア」の
コールです。その後の展開によって処置が変わるので、まだタイム
をかけてはいけません。

インターフェアのボールを打った場合は、プレーを止めずに流しま
す。プレーが一段落したところでタイムをかけ、打撃妨害の処置を
します。打撃妨害の処置は打撃の状態によって大きく3つに分かれ
ます。

1 通常の打撃やバント(スクイズは含まない)があった場合で、
すべての走者が少なくとも1つずつ進塁し、かつ打者走者が1塁に
生きた場合

そのまま打撃妨害がないものとしてインプレーのまま進めます。こ
れには監督の選択権はありません。

2 通常の打撃やバント(スクイズは3で説明します)があった場
合で、走者が一人でも進塁できなかった場合、または打者がアウ
トになった場合(1塁を得て、その後アウトになった場合は除く)

落ち着いた時点でタイムをかけて打撃妨害の処置をします。打者に
は1塁を与え、盗塁しようとしていた走者を進塁させ、それ以外の
走者はその占有塁に留め置きます。この時点で攻撃側監督から今の
プレーを生かしたいという申し出があった場合は、守備側監督にそ
の旨通知して、打撃妨害の処置をしないでプレー続行です。

3 スクイズ又は盗塁があった場合

すぐにボールデッドとします。この場合は問答無用で打撃妨害の処
置をします。ただし処置の方法が少し異なります。まず、投手にボ
ークを課し、すべての走者(盗塁の有無は関係ありません)を1つ
進塁させます。そしてインターフェアで打者を1塁へ進めます。

インターフェアはアピールプレーではないので、打者からのアピー
ルや監督からの抗議で認めてはいけません。球審が現認し、コール
をしないことにはインターフェアは成立しないことを覚えておきま
しょう。

適用規則は、6.01(c)で、スクイズの場合は6.01(g)です。

ランナーによる守備の妨害 - 家主

2020/11/22 (Sun) 22:44:39

守備妨害と聞くとみなさん何を思い浮かべますでしょうか。ランナーが
ゴロをさばこうとしている野手に当たってしまい、邪魔をした、という
のが一番頭に思い浮かびやすいのではないでしょうか。今日の練習であ
った守備妨害について解説したいと思います。

【事例】
ノーアウトランナー2塁で、バッターはショートフライを打ちあげ
ました。ハーフウェイにいた2塁ランナーはそのフライを見上げて、
しばらくそこに立っていました。ショートは、そのフライを取ろ
うとしたのですが、ランナーが邪魔になり、ランナーをよけるよう
にして捕球に行こうとしましたが、ぎりぎりのところで落球してし
まいました。

【規則】
6.01
(a)打者または走者の妨害
次の場合は、打者または走者によるインターフェアとなる。
(10)走者が打球を処理しようとしている野手を避けなかったか、
あるいは送球を故意に妨げた場合。

【解説】
お気づきでしょうか。実は、ぶつかったかどうかではなく、野手を
避けなかったかどうかなんです。なので、今回は全く避けていなか
ったので、当たってはいませんが守備妨害となります。もちろん、
避けようとしたけれど結果当たってしまった場合でも、避けてない
のでもちろん守備妨害です。

ここで一番大事なのは、審判の判断がすべてですので、守備妨害だと
思ったら「すぐに」タイム、インターフェアをコールして走者アウト。
にしてください。そのあと打者には1塁を与えて、ワンアウトランナー
1塁でゲーム再開です。


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